命草(ぬちくさ)図鑑

八重山では、野草のことを”命草(ぬちぐさ)”と呼びます。

古くから伝わる野草のめぐみが身体を癒し「命」を護るさまざまな効能があります。

昔から石垣島では、身体を崩した時に野草を煮出してお茶にして飲んで体調を整え健康を保っていました。
八重山特有の薬草(ハーブ)が島人の健康の源になっていたのです。

月 桃 (サンニン) ショウガ科
画像クリック 石垣島なぐら商店が「命草」として取扱う植物です。


ヒハツモドキ(ピパーツ)コショウ科
ヒハツモドキの効能は、血管を広げる成分があり、血行が良くなり血圧を下げる効果や、冷え性の改善の効果があります。果実を乾燥させてスパイスや調味料として使われています。

ヒハツよりも刺激的な風味で八重山では、「島こしょう」「ピパーチ」と呼ばれ、八重山そばには欠かせない調味料のひとつです。
ワサビノキ(モリンガ)ワサビノキ科
亜熱帯・熱帯地方に生息し、厳しい環境に強い植物です。花から葉、幹、根まで全ての部位に抗酸化作用等、たいへん利用価値が高く「奇跡の木」といわれています。

血糖上昇抑制効果、炎症軽減効果、コレステロール値の低下抑制効果等命草の代表的な薬草です。
ボタンボウフウ(長命草)セリ科
「長命草」の名前の由来は、”ひと株食べると一日長生きできる”と伝えられたことから名付けられており、鉄分、マグネシウム、ポリフェノール食物繊維などたっぷりの薬効があり、美容に優しく大手の健康食品にも使われています。
また、殺菌作用もあり、刺身のツマなどにも利用されています。

昔から島人は、煎じて風邪薬や咳止めなどにも使われてきた大切な「命草」です。
ヤエヤマアオキ(ニノ)アカネ科
熱帯植物で、インドネシアでは、日除けとして各家庭にニノ木を一本植えています。実は、基本的にフルーツでビタミンやミネラルなど約140種類以上もの栄養素を持った強力なハーブフルーツです。

効能は、免疫系を刺激し、細胞の機能及び傷ついた細胞の再生をする効果があります。
ジュースなどにして使われています。
ニシヨモギ(フーチバー)キク科
ヨモギと言えば「よもぎ餅」を思いうかべますが、フーチバーは南西諸島にあるヨモギです。

沖縄の炊き込みご飯のジューシーには欠かせない材料のひとつです。
また、ヤギ汁などの臭み取りにもヨモギは重宝する香草です。効能は、医学的根拠はありませんが、先人の知恵として昔から止血として傷口に擦り込んだり、咳止めとして煎じて飲まれるなど多くの効能を持つ命草です。